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東日本大震災から2年目を迎えて ー「東大話法」には騙されない?!ー

早くも東日本大震災から2年が過ぎました。
今年も3/11を迎えての報道が連日続き、被災地からの声に一喜一憂。

テレビの特番で映し出される片づかないままの現場や、どんどんと手薄になっていくボランティアの安定確保など、「2年」という月日が過ぎても解決しなければならない課題は山盛りです。

かく言う私も、『「がれき」と言う報道はやめて欲しい、あれは私たちの生活のすべてだったのです・・・。』と言う被災者の方の本音を聞いて、今さらながら被災地での現状を見れていなかったと反省した次第です。

さて、今回の「めーるきっず」でご紹介するのは、東大教授の安冨歩氏が、著書『原発危機と「東大話法」』(2012年1月出版)で提唱した『東大話法(とうだいわほう)』と言う論法です。

これは、東大の学生・教員・卒業生たちが往々にして使うとされる「欺瞞的で傍観者的」な話法のことを言います。

安冨氏は著書の中で、福島第一原子力発電所事故をめぐって、数多くの東大卒業生や関係者が登場し、その大半が同じパターンの欺瞞的な言葉遣いをしていることに気づいたと指摘しています。
安富氏は原発がこの話法によって出現し、この話法によって暴走し、この話法によって爆発したと考察し、まず「言葉を正す」ことが必要ではないかと考えたのです。

その結果、すべての人への『言葉の処方箋』として提案したものが、今回ご紹介する「東大話法」です。

<東大話法規則>
規則 1: 自分の信念ではなく、自分の立場に合わせた思考を採用する。
規則 2: 自分の立場の都合のよいように相手の話を解釈する。
規則 3: 都合の悪いことは無視し、都合のよいことだけ返事をする。
規則 4: 都合のよいことがない場合には、関係のない話をしてお茶を濁す。
規則 5: どんなにいい加減でつじつまの合わないことでも自信満々で話す。
規則 6: 自分の問題を隠すために、同種の問題を持つ人を、力いっぱい批判する。
規則 7: その場で自分が立派な人だと思われることを言う。
規則 8: 自分を傍観者と見なし、発言者を分類してレッテル貼りし、実体化して属性を勝手に設定し、解説する。
規則 9: 「誤解を恐れずに言えば」と言って、嘘をつく。
規則 10: スケープゴートを侮蔑することで、読者・聞き手を恫喝し、迎合的な態度を取らせる。
規則 11: 相手の知識が自分より低いと見たら、なりふり構わず、自信満々で難しそうな概念を持ち出す。
規則 12: 自分の議論を「公平」だと無根拠に断言する。
規則 13: 自分の立場に沿って、都合のよい話を集める。
規則 14: 羊頭狗肉。
規則 15: わけのわからない見せかけの自己批判によって、誠実さを演出する。
規則 16: わけのわからない理屈を使って相手をケムに巻き、自分の主張を正当化する。
規則 17: ああでもない、こうでもない、と自分がいろいろ知っていることを並べて、賢いところを見せる。
規則 18: ああでもない、こうでもない、と引っ張っておいて、自分の言いたいところに突然落とす。
規則 19: 全体のバランスを常に考えて発言せよ。
規則 20: 「もし◯◯◯であるとしたら、お詫びします」と言って、謝罪したフリで切り抜ける。

-以上引用終わり-

ちょっと長い引用になってしまいましたが、本書では実例とともに具体的に紹介されています。
もし、不快に思われた方がいらっしゃたら・・・、すみません。

しかしこの本の著者自身が、元々,東大教授で、その方が東大出身者に対してしている批判ですから、あれ〜〜〜っと思う方もあるでしょう。
私も、はじめは東大の内紛みたいと思ったりもしましたが、実はそうではなく、私たちの普通の日常会話の中に登場する、傍観者のような「責任逃れ話法」だったり、一見、公平を装ったように振る舞いながら、ウソでも自分の意見の方に相手を誘導していく「権威的話法」などへの指摘なのです。

原発事故発生からすでに2年が過ぎますが、思えば,今だに何が原因だったのか、誰が悪かったのかは判明していません。
要するに、見事にこの話法によって、うやむやにされてしまったということになります。

「自分の命は自分で守らないと・・・!」だけでは、あまりにも残念としか言いようがないのですが、みなさんはいかがでしょうか??

権威と呼ばれる人たちが、どんなタイミングで嘘つき、言い逃れをして問題の本質を曖昧にしてしまうのかを考えるきっかけとなったとも言えますが、もしも、この「東大話法」によって、大切なことがうやむやになって被災地の救済が進まないのであれば許せないことになります。

2年目に入った被災地の行方は、これからもずっと「自分事」として、見守りを続けていかなければならないと思います。

被災地のみなさんに心からの鎮魂をこめて。

たちのゆみこ