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平成維新到来〜それぞれの『新』〜

 今年も残すところあと数日という年の瀬を迎えています。今年は何といっても「政権交代」が最も大きなニュースだったのではないでしょうか? 振り返ればいろいろな新しいことが起こった年でした。

折しも先日発表された今年1年間の世相を表す漢字一文字も『新』でしたね。『新』の一文字に、みなさんは何を思われたでしょうか?

聞く所によれば、今年のこの世相は明治維新にたとえられ、「平成維新」の到来とも言われているそうです。世界中を巻き込んで起きている経済危機に、気持ちはなかなか『新』とはいきませんが、いま動きはじめたばかりの新しい日本に、私自身は「あなたはいったいどこに行く〜?」の心境で、ここから先を静かにゆっくりと見守っていきたいと思っています。

さて、時代は大きく遡って、江戸城を無血開城して戦禍を防いだことで知られる勝海舟は、今よりもはるかに難しい状況下を生き抜いた、“人生の達人”だったのではないでしょうか?
彼は厳しい世の中で、人はどうあるべきかの名言・名句を数多く残していると聞いたことがあります。

今まさに『新』しい年に向かって動いているとき、激動の中をくぐり抜けた先人の言葉に耳を傾けながら、今年最後の「めーるきっず」通信を、みなさまにお届けいたします。

♪屈辱に耐え、眼差しを高くせよ

 『人は時としては頭を踏まれようが、人の股をくぐろうが、じっと辛抱する勇気がなくてはならぬ。それといって蟇蛙が冬の間は、黙って、石の下に蟄伏するようではいけぬ。ちゃんと世間よりも常に目を一段高くつけている超脱のところなかるべからずだ。されば一時は衆愚の囂々(ごうごう)いかなる誹謗に遭い、いかなる屈辱を受けても、ちゃんと心を据えて、終始自己の識見をして一着世間より高からむ工夫さえ怠らなければ、遂には世間から負けてくるよ』

海舟は常に黙って耐え、時勢をしっかりと見つめ、やるべきことをやりました。目の前のことしか見えない者たちは、その時の状況で好き勝手を言い行動しますが、やるべきことをやっていたら、やがて世間のほうから認めるようになってくるものだ…と、勝海舟は、信じていたのです。
そして、ただ辛抱するのではなく、本物やレベルの高いところを見つめて生きることこそ、冬の時代を生き抜ける秘策であるということを彼は知っていたのでしょう。

海舟が生きていた時代が文明開化というとてつもなく大きな<変化>の時代を迎えていたように、私たちの時代も<変化>してきています。例えば、「本物」とは何か、どれが「一流」なのか、「上品」とはどのようなことなのか…など、求められているものは、絶えずそれぞれにとっての「質のよいもの」です。しかし、それらを見極めるのは簡単なことではありません。そのためには、やはり偽者ではなく、普段から上質のものを見ておく必要があります。例えば、時には美術館に足を運んでみるとか…? 「本物」か「偽もの」か見極めることができるようになってくるためには、それぞれにとっての時間と、日々の研鑽が必要だということです。

寒さで丸まってしまいがちな心と身体を、いかにまっすぐにできるか…?? これだけを意識するだけでも見えてくるモノ、感じるモノは変わってくるでしょう。
視線を遠くに、そして背筋を伸ばして上の方を見上げていれば、いつか、凛とした冬の夜空に輝く星を見つけることができるかもしれません。

明治維新から140年がたち、平成維新の幕開けとなった2009年。来年、2010年は、私たちにとってどんな時代になっていくのでしょうか…?

来年こそ…、それぞれの『新』を見つけたいと思いませんか。
それでは、みなさま、どうぞ良いお年をお迎えください。

今年1年の感謝に代えて。

〜たちのゆみこ〜