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物忘れ現象と記憶の探索 ー 物忘れは歳のせいだけではない〜!? ー

「顔も浮かんでいるのに、あー、でも誰だっけ、あの人の名前が思い出せない!」なんてこと、皆さんにも経験があるのではないでしょうか??
思い出せない理由を、「歳をとったからだ〜」と考える人も多い反面、脳の老化を防ぐためにと、「待って、言わないで!自分で思い出すから!」と頑張って必死に思い出そうとする人もいますね。

今回は、そんな「名前が思い出せない」現象について掘り下げてみた、ちょっとおもしろい記事をご紹介します。

★緊張・疲れ・体調が悪いときも思い出しにくくなる
「絶対に知っているはずで、イメージも浮かんでおり、もう喉まで出かかっているのに、言葉が出てこない……」、こうした状況は、専門分野では、『舌端(ぜったん)現象』などと呼ばれています。
これは、脳内での「記憶の検索」が、うまくいきそうで、うまくいっていない、という状態を指していいますが、こうした「検索の失敗」は、人間の心に「もどかしい!」という感情を起こさせることでも有名です。
「もどかしい」がゆえ、妙に意地になって思い出そうとしてしまうのかもしれませんね。
ちなみに、この現象は、若者よりは高齢の人に多く見られるそうですが、緊張しているときや、疲れているとき、また、体調の悪いときなどにも起こりやすい、とのことですから、何かを思い出せなくて「もう歳だね〜」なんて周りから言われてしまったときには、これからは、「今、疲れているからだよ!」と言い返しておきましょうか(笑)。

基本、どんな心理状態のときでも、突然に出てきた話題について、全く手がかりのないところからでも、関連する記憶をすぐに呼び起こせるのが、本来は理想的ではありますが、名前そのものが思い出せなくても、「○○に出ていた」「○○とかで有名になっていた人だよ!」などと、その人に関する"周辺情報"が思い出せているのであれば、「まだまだ若い!」と考えていいのかもです。
というのも、本当に高齢になってくると、名前だけでなく、「その人に関する記憶」がすっぽりと消えてしまっていることも多いからです。
若い人なら、「何らか記憶に繋がる"手がかり"を与えてもらえれば、すぐ思い出せる」という場合が殆どですから、忘れないためには、その周辺の出来事や関連する事柄と一緒に覚えるのも、物忘れから脱する、良い方法かもしれません。

★酔ったときの記憶は、また酔ったときに思い出す〜!?
また、「思い出せない記憶」で浮かぶのは、お酒の席でのこと。
お酒を飲んだ翌朝に、「昨夜のことをまるで覚えていない!」と顔面蒼白になった経験をお持ちの方も、多くの皆さんにあることでしょう。
深酒によって記憶を失う現象は、『アルコール・ブラックアウト』などと呼んだりもしますが、ここだけの話、お酒で無くした記憶を自分で思い出したければ、「もう一度、同じような環境で酔ってみる」のも1つの方法です。
すでにこれは実験で証明されていることですが、「酔った状態で記憶されたものを、しらふの状態で思い出そうとすると、記憶の再生能力は落ちてしまう。しかし、再び酔った状態で思い出そうとする場合には、ほぼ記憶の障害がない」とのこと。つまり、「酔ったときの記憶は、再び酔っているときに、よく思い出しやすい」ということなのです。
しかし、思うに、酔っての失態や失言などについては、おそらく、内容の善し悪しでなく、思い出さないほうが良いこともたくさんあるかもですね???

このような、「ある状態で記憶したことについて、同じ状態ではよく思い出せるが、別の状態ではよく思い出せない」という現象は、専門的には『状態依存学習』とも名付けられています。
しかし、これらは、お酒やアルコールだけでなく、種々の薬物などでも同様の現象が起こることでも知られていますから、要注意です。

★「記憶力」には差がない〜!? 覚え方を工夫しましょう〜!!
さて、世の中には、がんばって覚える必要のないこともたくさんありますが、日常生活では、大切な仕事相手など、忘れては困ることもたくさんあります。
また、自分では「記憶力」が悪いから、と思っている方もいるでしょうが、現代の研究においては、「記憶力の良し悪しに、生まれながらの差はない」とされています。
要するに、その違いを生むのは、記憶の保存方法や引き出し方にある、ということなのです。

以下、「記憶法」として代表的なものを幾つか挙げておきます。

『場所法』……記憶しなければならない事柄と、なじみ深い「場所」とを、頭の中で結びつけて記憶する方法
『置換法』……記憶しなければならない事柄を、分かりやすく1〜10の数字などと結びつけ、とにかく「順番」に記憶する方法
『頭文字法』……記憶したい対象の「頭文字」を取り出して略語を作り、それを覚えておく方法

どうしても覚えておきたいこと、忘れたら困ることがあるときには、ぜひ試してみてください。

さて、気がつけば、今年もあとわずかになりました。
何だかあっという間に、1年が終わってしまうような気がするのは私だけでしょうか?
今年1年を振り返ってみても、忘れてしまいたいことも正直たくさんありますが、それ以上に、忘れてはいけないこともたくさんあります。

そろそろ近づいてきた今年のカウントダウンを目前にして、「物忘れ」を、歳のせいだけにしないで、もうひとがんばりしてみようかなぁ〜と思うこのごろです!!

みなさん、いかがでしょう〜♪♪

たちのゆみこ